AWS Trusted Advisorの読み方は「トラステッドアドバイザー」です。AWSアカウントの設定と使用状況を点検し、コスト最適化・パフォーマンス・セキュリティ・フォールトトレランス(耐障害性)・サービスの制限・運用上の優秀性の6カテゴリで推奨事項を返すサービスで、公式のチェックリファレンスには2026年11月1日時点で290件のチェックが載っています。Trusted Advisor自体に料金はかからず、無料のベーシックサポートでも一部のチェックは使えますが、全チェックとAPIを使うには有料のサポートプランが要ります。この記事では、無料で見える範囲、プラン別の料金、コンソールでの使い方、CloudWatchでのクォータ監視、2026年に変わった点を公式資料の実数で整理します。
まとめ
- チェックは6カテゴリ290件(コスト最適化44、パフォーマンス36、セキュリティ34、フォールトトレランス91、サービスの制限52、運用上の優秀性33)。
- ベーシックサポートで見えるのは、サービスの制限カテゴリの全チェックと、セキュリティ・フォールトトレランスの6チェック。自動更新は付かず、コンソールで手動更新します。
- 費用はサポートプラン料金で、ビジネスサポート+はアカウントあたり最低29USD/月、エンタープライズサポートは最低5,000USD/月。デベロッパー/ビジネス/エンタープライズOn-Rampの3プランは2027年1月1日に提供終了します。
- サービスクォータの使用率はCloudWatchメトリクス
ServiceLimitUsageとして米国東部(バージニア北部)に発行されるので、80%到達のアラームを組めます。 - Security Hub CSPMのコントロールは2026年7月8日分までしか取り込まれていません。最新のコントロールはSecurity Hub側で見ます。
6カテゴリ290チェックの内訳と件数の数え方
カテゴリごとの掲載件数は次のとおりです。公式チェックリファレンスの各カテゴリページに載るチェック見出しを2026年11月1日に数えた実数です。
| カテゴリ | 掲載件数 | 代表チェック |
|---|---|---|
| フォールトトレランス | 91 | Amazon S3 Bucket Versioning |
| サービスの制限 | 52 | Auto Scaling Groups |
| コスト最適化 | 44 | Idle NAT gateways |
| パフォーマンス | 36 | Amazon EBS under-provisioned volumes |
| セキュリティ | 34 | MFA on root account |
| 運用上の優秀性 | 33 | NitroV4 Amazon EC2 instances running outdated ENA driver |
2026年8月時点の289件から1件増えたのは、2026年9月8日に運用上の優秀性へ追加されたNitroV4 Amazon EC2 instances running outdated ENA driver(ID c17gc3v72d)です。Nitroシステム第4世代のEC2インスタンスで、ENAドライバーがLinux 2.2.9またはWindows 2.2.3より古いと黄で警告します。このチェックは1日に複数回自動で更新され、手動更新はできません。
件数には注意点があります。AWSサポートプランの説明ページは「More than 500 checks(500を超えるチェック)」と書いており、チェックリファレンスの掲載数と合いません。AWSはこの差の数え方を説明していないため、他サービスと件数で比べるときは、どちらの数字を引いているかを明記してください。
このカテゴリ区分はAPIの引数にもそのまま現れます。list-recommendations の --pillar が取る値は cost_optimizing、performance、security、service_limits、fault_tolerance、operational_excellence の6種類です。「5つの領域」を前提にした古い実装も動きはしますが、5つの値だけを列挙していると運用上の優秀性の推奨事項を取りこぼします。
無料で使える範囲とサポートプラン別の料金
ベーシックサポートで見える6チェックとクォータ監視
ベーシックサポート(およびデベロッパーサポート)でも、サービスの制限カテゴリの52件はすべて使えます。加えて、チェックリファレンスが名指しする次の6件が開放されています。
- Amazon EBS Public Snapshots
- Amazon RDS Public Snapshots
- Amazon S3 Bucket Permissions
- MFA on root account
- Security Groups – Specific Ports Unrestricted
- AWS STS global endpoint usage across AWS Regions
末尾のSTSチェックは2025年6月2日に追加され、6月9日に全サポートプランへ開放された項目です。無料範囲では週1回の自動更新が付かないため、結果を新しくするにはコンソールで更新ボタンを押します。サービスの制限カテゴリの判定は、使用率80%で黄、100%で赤、使用量や上限を取得できなかった場合は青です。無料枠だけで使うなら、実質はクォータ監視とルートアカウントのMFA・公開スナップショットの検出に絞ったツールと考えるのが現実的です。アカウント側の無料枠の境界は、AWSを無料で使える範囲と6か月の期限|無料プランとAlways Freeの境界をCLIで確認する手順で整理しています。
プラン別の最低料金と2027年1月1日の再編
Trusted Advisorに個別の利用料金はなく、払うのはサポートプランの料金です。日本語の料金ページに載る現行プランは次の3つで、いずれも「最低額」と「月額使用料に対する料率」の大きい方が請求されます。
| プラン | 最低利用金額 | 料率 | 最低契約期間 |
|---|---|---|---|
| ビジネスサポート+ | アカウントあたり29USD/月 | 9%〜3%(4段階) | 30日 |
| エンタープライズサポート | 5,000USD/月 | 10%〜3%(4段階) | 30日 |
| Unified Operations | 50,000USD/月 | 10%〜5%(3段階) | 90日 |
料率の段階は、ビジネスサポート+が月額使用料1万USD以下で9%、1万〜8万USDで7%、8万〜25万USDで5%、25万USD超で3%。エンタープライズサポートは15万USD以下で10%、15万〜50万USDで7%、50万〜100万USDで5%、100万USD超で3%。Unified Operationsは100万USD以下で10%、100万〜500万USDで6%、500万USD超で5%です。たとえば月額使用料が2,000USDのアカウントなら、ビジネスサポート+の料率分は180USD(9%)で、29USDより大きいため180USDが基準になります。全チェックの利用とTrusted Advisor APIは、このビジネスサポート+以上が条件です。
プランの構成そのものも変わります。デベロッパーサポート、ビジネスサポート、エンタープライズOn-Rampは2027年1月1日に提供終了し、エンタープライズサポートの最低額は15,000USDから5,000USDへ引き下げられました。エンタープライズOn-Rampの利用者は2026年中に契約更新時または一括処理でエンタープライズサポートへ自動アップグレードされ、1か月前にメールが届きます。AWS GovCloud (US) リージョンでは旧3プランが残ります。日本語の料金ページにはもう旧3プランの料金が載っていないため、これからTrusted Advisorの全チェックを使う前提で見積もるなら、ビジネスサポートではなくビジネスサポート+を基準にしてください。
コンソールでの使い方:結果の確認・除外・ダウンロード
Trusted Advisorは有効化の手続きが要らず、IAMの権限があればコンソールを開くだけで結果が見えます。基本の操作は次の順です。
- コンソールの「Trusted Advisor Recommendations」ページで、カテゴリごとの件数を見る。赤は対応推奨(Action recommended)、黄は調査推奨(Investigation recommended)、灰は除外した項目を持つチェックの数です。
- 同じページの「Potential monthly savings」で月あたりの削減見込み額、「Recent changes」で直近30日にステータスが変わったチェックを確認する。
- カテゴリを選び、チェック名を開いて警告基準(Alert Criteria)、推奨アクション、該当リソースの一覧を読む。
- 意図的な設定で警告を消したいリソースは、選んで「Exclude & Refresh(除外して更新)」を押す。戻すときは「Excluded items」から「Include & Refresh」。
- 結果を共有するなら「Download all checks」で全チェックを、チェック単位ならダウンロードアイコンで.xlsファイルに書き出す。
週1回の要約メールは、ナビゲーションの「Preferences」→「Notifications」で通知先と言語を選んで保存すると届きます。通知先として選べるのはAWS BillingコンソールのAccount Settingsに登録した連絡先なので、運用チームのメーリングリストに届けたい場合は先にそちらへ代替連絡先を登録します。このメールにTrusted Advisor Priorityの結果は含まれません。
ビジネスサポート+以上ではチェックが週1回自動で更新され、「Refresh all checks」や個別の更新アイコン、RefreshTrustedAdvisorCheck APIでの手動更新も併用できます。ただし1日に複数回自動で更新されるチェック(信頼性に関するWell-Architectedの高リスク項目、Configルール由来のチェックなど)と、少なくとも1日1回更新されるCompute Optimizer由来の4チェックは、更新アイコンが効きません。Security Hub CSPMのコントロールもSecurity Hub側の更新に従います。押しても結果が変わらないときは、まずそのチェックが自動更新型かどうかを確認してください。
CloudWatchアラームによるクォータ逼迫の通知設定
無料範囲でも使えるサービスの制限カテゴリは、通知まで組むと価値が上がります。公式ドキュメントによると、Trusted Advisorはチェックを更新するたびに結果をCloudWatchの名前空間 AWS/TrustedAdvisor へメトリクスとして発行します。メトリクスは2系統あります。
| メトリクス | 内容 | ディメンション |
|---|---|---|
| ServiceLimitUsage | クォータに対する使用率(%) | Region / ServiceName / ServiceLimit |
| RedResources・YellowResources | 赤・黄のリソース数 | CheckName |
このほか公式の注記には、閾値に使えるメトリクスとして GreenChecks・RedChecks・YellowChecks も挙がっています。アラームは米国東部(バージニア北部)リージョンで作ります。ディメンションの値はサービスごとに表記が違うため、先に一覧を取ってから値をコピーします。以下はBash系シェル向けの例です。ディメンションは実際の出力に合わせ、通知先ARNは米国東部(バージニア北部)に作成した自分のSNSトピックへ置き換えてください。メール通知の場合はSNSサブスクリプションの確認も完了させます。
aws cloudwatch list-metrics --region us-east-1 \
--namespace AWS/TrustedAdvisor --metric-name ServiceLimitUsage
aws cloudwatch put-metric-alarm --region us-east-1 \
--alarm-name ta-ebs-piops-80 \
--namespace AWS/TrustedAdvisor --metric-name ServiceLimitUsage \
--dimensions Name=ServiceName,Value=EBS "Name=ServiceLimit,Value=Provisioned IOPS" Name=Region,Value=ap-northeast-1 \
--statistic Maximum --period 300 --evaluation-periods 1 \
--threshold 80 --comparison-operator GreaterThanOrEqualToThreshold \
--alarm-actions arn:aws:sns:us-east-1:123456789012:ops-alerts
閾値の80はTrusted Advisorが黄にする使用率に合わせた値です。問題のないリソースを表す GreenResources は発行されないので、「緑が減ったら通知」という組み方はできません。もう1つの落とし穴が更新頻度です。メトリクスはチェックの更新時に発行されるため、自動更新が付かないベーシックサポートでは、誰かがコンソールで更新しない限り値が古いまま止まります。無料範囲でこのアラームを主経路にするなら、Service Quotas側のCloudWatch使用量メトリクスと併用してください。ステータス変化をEventBridgeで受ける方式は、Trusted Advisorの自動化|APIとEventBridgeで推奨事項を通知する実装でコード付きで解説しています。
コスト最適化チェックの世代交代と2026年の廃止
コスト最適化カテゴリは、Trusted Advisor独自の判定からAWS Cost Optimization Hub由来のチェックへ移行しています。2025年5月30日にCost Optimization Hubを情報源とするチェックが15件追加され、現在はこのカテゴリの17件がCost Optimization Hub由来です。使うにはCost Optimization HubとAWS Compute Optimizerへのオプトインが要ります。
入れ替わる側の旧チェック4件には「This is a legacy check(レガシーチェック)」と明記されました。たとえばLow utilization Amazon EC2 instancesは、直近14日のうち4日以上でCPU使用率の日平均が10%以下かつネットワークI/Oが5MB以下のインスタンスを黄にする判定ですが、説明文で新チェック(ID c1z7kmr00n)の利用を勧めています。
廃止も進んでいます。変更履歴によると、2026年1月9日にSavings Plan(vZ2c2W1srf)、RDS Reserved Instance Optimization(1qazXsw23e)、Redshift Reserved Node Optimization(1qw23er45t)、ElastiCache Reserved Node Optimization(h3L1otH3re)、OpenSearch Service Reserved Instance Optimization(7ujm6yhn5t)の5件が廃止されました。2025年7月22日にはAWS CloudTrail LoggingとAmazon S3 Bucket Loggingも廃止済みです。逆に2026年2月19日には、遊休・低稼働のNATゲートウェイを検出するIdle NAT gateways(c1z7kmr18n)が追加されました。
ここは運用に実害が出ます。廃止済みチェックはコンソールにもAPIの結果にも現れず、チェックIDを指定したAWS Support APIの呼び出しはエラーを返します。定期レポートやSlack通知をチェックID決め打ちで組んでいるなら、先に棚卸しをしてください。現在の警告は次のコマンドで取れます。
aws trustedadvisor list-recommendations --region us-east-1 --pillar cost_optimizing --status warning
--status は ok・warning・error、--type は standard か priority を取ります。このAPIは全リージョンの結果をまとめて返すので、リージョンごとに呼び分ける必要はありません。ただしエンドポイント一覧に東京リージョンは無いため、接続先は --region us-east-1 などで明示します。
Security Hub CSPM連携の取り込み期限は2026年7月8日
AWS Security Hub CSPMを有効にすると、そのコントロールと検出結果をTrusted Advisorのセキュリティページでも確認できます。対象はAWS基礎セキュリティのベストプラクティス(FSBP)標準のコントロールで、カテゴリがRecover > Resilienceのものは除かれます。前提は、ビジネスサポート+・エンタープライズサポート・Unified Operationsのいずれかを契約していること、対象リージョンでAWS Configのリソース記録を有効にしておくこと、Security Hub CSPMでFSBP v1.0.0標準を選んでおくことの3点です。無料のベーシックサポートでは使えません。Security Hub CSPMが検出結果を出すまで最大2時間、それがTrusted Advisorに現れるまでさらに最大24時間かかります。
注意すべきなのは取り込みの時点です。公式ページは「Trusted Advisor onboarded Security Hub CSPM controls up to July 8, 2026」と書いており、それ以降に出たコントロールはTrusted Advisorに来ません。この期限は2026年8月27日の変更で更新されたもので、それまでは2024年9月26日のまま約2年止まっていました。同じページには「新しいコントロールは2〜4週間以内にチェックとして追加する」ともありますが、これはベストエフォートの扱いで、実際には約2年追加されない期間がありました。したがって、Trusted Advisorを設定ミス検知の一元窓口にする設計は成り立ちません。最新のコントロールまで追う運用ではSecurity Hub側を正とし、Trusted Advisorは他のチェックと並べて見る用途にとどめるのが妥当です。なお、あるリージョンでSecurity Hub CSPMかAWS Configのリソース記録を止めると、そのリージョンの検出結果は通常7〜9日でTrusted Advisorから消えますが、この期間はベストエフォートの目安であり、保証されません。
組織横断の可視化とPriority・APIの使い分け
Organizational viewの前提条件
Organizational viewを有効にすると、AWS Organizations配下の全メンバーアカウントのチェック結果をまとめたレポートを作れます。条件は、組織で「すべての機能」が有効であること、管理アカウントがビジネスサポート+以上であること、管理アカウント(または相当のロール)でサインインすることの3点です。有効化するとTrusted Advisorが信頼されたサービスとして登録され、管理アカウントに AWSServiceRoleForTrustedAdvisorReporting サービスリンクロールが作られます。各メンバーアカウントで利用できるチェックは、そのアカウントのサポートプランに従います。レポート作成前には各アカウントのチェックを更新します。ベーシック/デベロッパーサポートのチェックは、管理アカウントから一括更新できないため、各アカウントのコンソールで更新します。マルチアカウント側の前提はAWS Organizationsとは?マルチアカウント管理・SCP/RCP・一括請求の仕組みと設計判断を実装者目線で解説で整理しています。
Trusted Advisor Priorityの対象プランと推奨事項の出どころ
Trusted Advisor Priorityは、AWSのアカウントチームが優先度を付けた推奨事項をコンソールに表示する機能です。組織全体の推奨事項は管理アカウントまたは委任管理者アカウントで閲覧できます。組織での有効化の条件は、エンタープライズサポートかUnified Operationsのプランを持つ組織の管理アカウントであること、AWS Organizationsとの信頼されたアクセスを有効にしていること、アカウントチームに有効化を依頼することです。公式が定義する推奨事項の出どころは、AWSサービス(Trusted Advisor、Security Hub CSPM、Well-Architectedが自動生成したもの)とアカウントチームが手動で作ったものの2種類。画面はアクティブとクローズ(解決済みまたは却下)のタブに分かれ、頻度を指定したメール通知も受け取れます。ビジネスサポート+では全チェックとAPIは使えますが、Priorityは対象外です。
APIとEventBridge連携の制約
Trusted Advisor APIはビジネスサポート+以上が必須で、条件を満たさないアカウントから呼ぶとアクセス拒否の例外が返ります。チェックと推奨事項の取得には ListChecks、ListRecommendations、GetRecommendation、ListRecommendationResources を使い、Priorityが管理する推奨事項のライフサイクル更新には UpdateRecommendationLifecycle を使います。組織単位の ListOrganizationRecommendations 系はPriorityが有効な場合だけ動きます。ステータス変化を起点にEventBridgeで通知を組む場合、Trusted Advisorはグローバルサービスなのでイベントはすべて米国東部(バージニア北部)に送られ、配信はベストエフォートです。障害検知の主経路にはせず、定期的なAPI取得と併用してください。
Inspector・Compute Optimizerなど他のAWSサービスとの違い
Trusted Advisorはアカウント全体を浅く広く点検するサービスで、深掘りは専用サービスの担当です。検索でよく比べられる2つから先に整理します。
- Amazon Inspector:公式の定義では、EC2インスタンス、ECRのコンテナイメージ、Lambda関数を自動で見つけ、ソフトウェアの脆弱性と意図しないネットワークへの露出を継続的にスキャンする脆弱性管理サービスです。Trusted Advisorのセキュリティチェックが見るのは「ルートアカウントにMFAがあるか」「セキュリティグループで特定ポートが全開放か」といった設定で、OSやパッケージのCVEは見ません。脆弱性を追うならInspectorが要ります(Amazon Inspectorとは?対応スキャンと料金・Classic終了後の導入判断)。
- AWS Compute Optimizer:EC2・EBS・Lambdaなどのサイズの推奨値を計算する側です。Trusted AdvisorはそのうちEBSとLambdaの過剰・過少プロビジョニングの4チェックを結果として表示するだけで、オプトイン後は結果の生成に最大12時間、Trusted Advisorへの反映にさらに最大48時間かかります。推奨値の根拠を読むならCompute Optimizerの画面を開きます(AWS Compute Optimizerとは?仕組み・レコメンデーションの読み方と料金・採用判断を実装者目線で解説)。
- AWS Cost Explorer:費用の内訳分析と予測。Trusted Advisorは削減できるリソースの指摘までです。
- AWS Security Hub:CSPMコントロールの最新状態。前述のとおり2026年7月8日より後のコントロールはTrusted Advisorに来ません(AWS Security Hubとは?CSPMとの違い・料金と有効化手順を実装者目線で解説)。
- AWS Config:設定変更の記録とルール評価。運用上の優秀性やフォールトトレランスのチェックの一部は、Configのマネージドルールを情報源にしています。
- AWS Well-Architected Agent:Well-Architectedの柱に沿ってアカウント構成やIaCのコードをAIがレビューするプレビュー版の機能で、Trusted Advisorの結果を設計の観点から見直す段階で使います(AWS Well-Architected Agentとは:プレビュー版の利用条件とCLI設定・IaCレビュー手順)。
サービスクォータについては、Trusted Advisorは定期点検には使えますが、逼迫監視を単独で任せるべきではありません。対象は掲載されたクォータに限られ、使用量の反映にも最大24時間かかるため、必要な検知間隔を満たすCloudWatch使用量メトリクスなどと併用してください。ビジネスサポート+への切り替えで全チェックを使うか、Inspector・Security Hubまで含めた監視設計を外部に任せるかで迷う場合は、AWS・Google Cloud・Azureのインフラ構築支援で構成からご相談いただけます。
よくある質問
Trusted Advisorの読み方は?
「トラステッドアドバイザー」と読みます。AWSの日本語ドキュメントもカタカナ表記を定めておらず、製品名は「AWS Trusted Advisor」と英語のままです。社内資料や手順書も英語表記に合わせておくと、コンソールやドキュメントとの照合で迷いません。
無料でどこまで使えますか?
ベーシックサポートとデベロッパーサポートでは、サービスの制限カテゴリの全52件と、Amazon EBS Public Snapshots、Amazon RDS Public Snapshots、Amazon S3 Bucket Permissions、MFA on root account、Security Groups – Specific Ports Unrestricted、AWS STS global endpoint usage across AWS Regionsの6件が使えます。自動更新は付かないため、コンソールで手動更新します。
利用料金はいくらですか?
Trusted Advisor単体の料金はなく、サポートプラン料金に含まれます。ビジネスサポート+はアカウントあたり最低29USD/月と使用料の料率(1万USD以下で9%)の大きい方、エンタープライズサポートは最低5,000USD/月と料率(15万USD以下で10%)の大きい方です。料率は使用料の各帯域に段階的に適用して合算します。たとえばビジネスサポート+で月額使用料が20,000USDなら、10,000USD×9%+10,000USD×7%=1,600USDです。実額は公式の料金ページで自社の使用料に当てて確かめてください。
Trusted Advisor Priorityはどのプランで使えますか?
エンタープライズサポートかUnified Operationsが必要で、組織の管理アカウントからAWSのアカウントチームに有効化を依頼します。有効化後、組織全体の推奨事項は管理アカウントまたは委任管理者アカウントで閲覧できます。ビジネスサポート+は対象外です。
廃止されたチェックIDを指定するとどうなりますか?
コンソールにもAPIの結果にも表示されず、チェックIDを指定したAWS Support APIの呼び出しはエラーを返します。2026年1月9日に廃止されたコスト最適化の5件のように、自動化コードに古いIDが残っていると通知が止まるので、公式の変更履歴を見て削除してください。